能楽師(能役者)に”能”の楽しみ方と、奥深さについて聞いてみた

能をまるごと楽しむサマーイベント

2018年7月28日(土)に開催される能をまるごと楽しむサマーイベント、「体感する能 七人猩々」。

能装束の着付けや、能面に触れる体験ができたり、メガネをかける感覚で「AR字幕解説」が使えたりと、”能”をとことん体感することができるイベントです♪

能「七人猩々」

「体感する能 七人猩々」の詳細情報

今回は、こちらのイベントの主宰である宝生和英 さんに、”能”の魅力をたっぷりと聞いてきました!

「”能”ってなんか難しそう…」私もそう思いながらインタビューをしていたのですが、実はがんばってストーリーを理解しなくても良い?!

じゃあ、どうやって楽しむの?まずはそこから、聞いてみましょう!

“能”は、自分のことを考える時間を作り出す

ー”能”って難しくて、敷居が高いと考えている人が多いと思いますが…。

“能楽”って実は、心を落ち着けさせるために見るものなんです。

パーティーとか、参加している間はとても楽しいですけど、終わった後さみしくなりますよね。この躁(そう)と鬱(うつ)の感情の変化って、実は体にあまりよくないと言われているんです。

でも最近はそういうものが溢れてしまっていて、自分のことを考える時間がない。

でも逆に”能楽”というのは、”能”を見ることがメインではなくて、自分の仕事や家族のこととか…。自分のことを考えてあげる時間になるんですね。

狂言「蚊相撲」

初めはストーリーを理解しようとしなくてもいい

ー“能”を初めて見る人は、どのように自分と向き合えば良いのでしょうか?

具体的に教えてください。

能の舞台を理解することを最初の目的にすると疲れちゃうので、僕は3ステップを提唱しています。

まず最初はメモ帳を持って、能楽の間に自分の悩んでいることを書き出す。後半になったら、「なんでその問題が起こっているんだろう」と、問題と向き合う。

ー”能”を見ながら?何だかとても不思議な感じですね。

そうかもしれませんね。セカンドステップは、メモとかそういうものを使わないようにして、頭の中で考えるんです。今月はなかなか良かったな、とか。そういう振り返りをする時間にしていただく。

そしてサードステップが、能を予習してきて、自己投影する。

例えば「人間の愚かさ」を伝える能であれば、「あ〜、結局人間って最後は優柔不断で決めきれないで、最悪の結果を迎えちゃうんだな」というストーリーを見て、私もそういう経験はないのかなっていう風に、自分と重ねるんですよね。

ーサードステップまでいくと、”能”と自分を結びつけることができるんですね。

いま映画や舞台は、一回いくとそこで全て完結しているんですけど、”能楽”って常に生活と繋がっているんです。

だから”能楽”は何か悩んだときに、フッと戻ってくる場所にもなるんです。

能(黒塚)

copyright:伊東祐太

“能”を観る目的は、千差万別

ーでは”能”をよく観ている皆さんは、ストーリーに自分を投影させて、常に自分と向き合っているんですか?

いえ、能にいらっしゃる方は目的が全然違うんですよ。

例えばデザイナーさんとかが、能は好きというわけでなくても、ラフを描くために能楽堂に来てデザインをするとか。

物書きさんが、何かアイディアを練るために能楽堂に来て、ただただ能は見ないで、メモだけとるとか。

今の時代はインターネットの発展から、頭がすごく柔らかくなってきている。だから”能”も、自分なりの楽しみ方が考えられると思います。

Next:これからの”能”のあり方を考える

マツザワユウカ

熱しやすく冷めやすい性格です。そんな私ももっと趣味を増やしていこうと思っています。ちなみに通学2時間で、読書という趣味が生まれました。


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