エルメスの手しごと展という名の職人フェス

2017.03.24

HERMES.

このブランドの商品を手掛ける職人は超一流であることは間違いない。

そんな超一流の職人がフランスから10日間だけやってくる!

これはライブ感半端ない立派な職人フェスじゃないか!!とばかりに早速出かけてみました。

私はフリーランスだし、空いている平日に行けるだろう。余裕余裕!ガッハッハ!

と高笑いしていたのですが、会期中はたまたま用事が重なり平日は行けず。

仕方なく一番混雑するであろう土曜日に行くことに。。

DSC_1119

瞬く間にこの空間は行列でうまってしまい、中に入ると、、

DSC_1121
この有様!

会場側も鏡を置いたり、職人さんの手作業が見れるような配慮はあったのでですが、ご覧のとおり、手元どころか職人さんすらも見えない状況になってしまいました。

DSC_1127
唯一、裏から見れたのがエルメスのスカーフのふちかがり職人さんのブース。(盗撮風になってしまいました。。)
見に来ていたお子様にふちかがりを教えていました。この子の将来はお針子になるのでしょうか?!

ちなみにふちかがりとは、、、
DSC_1123
スカーフの端を内側へ巻き込み、縫い目がわからないように縫う技術のこと。

友人が着用していたエルメスのスカーフを撮影しました。

訓練を経た職人さんは、約90㎝角の大きさのスカーフの周りを等間隔にきっちりと、それでいて素材である繊細なシルクに汗や脂がつかないように手早く縫い上げることができるのです。

ちなみに職人さんの年齢は幅広く、ふちかがり職人さんの場合は比較的若い女性でした。

エルメスでは年齢や性別国籍を問わず採用しており、中には58歳で入社した職人さんもいるそうです。

約3年間の訓練を経て職人デビューし、勤続30年を迎えると後見人として、新たな職人を育てる仕事にうつるそうです。

こんなに面白い話が無料で見聞きできるイベントなので、お客さんも足を止めて職人の手元を凝視し、話に聞き入ってしまいます。

これはつまり混雑が混雑を呼ぶ事態に発展してしまうのです。

いや、混雑はしかたない。土曜日だもの。。

私は考えました。

ブースをしぼって見ることにしよう。

というわけで2時間おきにデモンストレーションを行っているシルクスクリーンプリントアトリエに的を絞りました。

DSC_1129

デモンストレーション開始までこのブースの最前列でスタンバイ。

私も10年以上前にシルクスクリーンを1年弱習っていたことがあるので、とても興味深い分野です。

40分ほど待っていると、、ついにキタ―――!

右がシルクスクリーンプリント職人のフェデリックさん。
he7

おもむろにエルメスのスカーフである「カレ」のシルク地の布を二人がかりでプリント台にはります。

ちなみにこのシルク地もエルメス社が育てた繭で織ったオリジナルの生地を使用しています。

he8
ババーン!これが版だっ!!サイズは約90㎝角なのでかなり大きな版になります。

DSC_1160
ここ、よーく見ると数ミリ版が布地とズレテルネ。こういった細かい箇所まで気付ける力が必要です。

DSC_1173
着々と色を重ねていくフェデリックさん(左は通訳の女性。わかりやすい説明でした。)、スキージ(インクを下の布地に印刷する際に使用するヘラのこと)も色によって使いわけるそうです。

ちなみに今回のデモンストレーションは14版でした。

1色につき1版使うので14色刷るわけです。

DSC_1172
14版刷ったところ。

所要時間約1時間ほどでデモンストレーションはこれで終了。

ちなみに、今年の春夏の新作である〝日本のかぶと”をイメージしたこの作品。

こちらはなんと43色使用しているので43版!

43回刷っているのですね。

he9

惜しみない労力!

今回の会場は天井の高いホールであったり、人の多さによってチリやほこりが舞いやすかったり、インクが乾きやすかったりと悪条件が多かったそうです。

確かに私がみていたデモンストレーションの作品にも一カ所ゴミが付着して印刷もれがありました。

南仏リヨンにあるプリント工場ではそういった条件を全てクリアした設備になっているそうです。

こうしてできてしまったB品はお針子の学校で練習に使ったり、またはシュレッダーで裁断してリサイクルできるものは戻すそうです。

ですからエルメスはアウトレット品を販売しないのです。

まとめ

エルメスというブランドイメージを高めると共に、日本人の細やかな気質にもリンクして、憧れの中にも共感することの多い展示だったと思います。

おいそれと購入することは難しいブランドの商品ですが、丁寧なモノの成り立ちと、こだわりがぎゅっと詰まった作品たちを目にすると、一生に一個は欲しいと思えてきます。

モノづくりって素晴らしいですね!

この展示に触発された私は、部屋の片隅に眠っているTシャツくんをいそいそと取り出し、シーチングを買って夏に向けて、手ぬぐいを刷ってみよう。と決意したのでした。

Tシャツくん Black [HTRC 2.1]
関 悠美

フェスは生もの。臨場感とリアリティーのある文章を心がけております。


この記事のフェス情報

エルメスの手しごと展

同じカテゴリーのコラム

フェスを探す

条件を指定して探す

日付を選ぶ

から
まで

ジャンルを選ぶ

地域を選ぶ

都道府県を選ぶ

エリアを選ぶ

詳細条件を選ぶ

利用シーンを選ぶ